猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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君は勝田の風になれなかった~勝田マラソン参戦記  その1


mmのマラソン参戦記に触れる前に。

  *    *    *


K子は家でぼんやりテレビ観戦をしていた。
いつもいつもバラエティ番組ばかり見てしまう。

なのに、その日は笑えない。
突然、悲しさで頬に涙がこぼれる。

――なんでだろう。



そう、K子はなぜか10日前の自分に起こった悲劇を思い出していた。

 
  *    *


自分が参加した、とある会場で行われたハーフマラソン。
K子は以前のペースで走れず、かなり後方をゆっくりと自分のペースで走行する。
この日はノムさんも不参加のため、たった一人での参加。
一歩ずつ、一歩ずつゴールへ向けて走る。

手には1枚の紙を握り締めて……。

彼女にとって、このハーフマラソンの希望はこの紙切れ1枚だけだった。

自分の後ろにはもう数人しか走っていない。
それでも、ついにゴールテープを切る。

やった。ゴールだ。

直後、K子の希望の紙切れをさっそく目の前のテントに持っていく。

すると・・・・・・






「ごめんねぇ。トン汁終わっちゃたのよぉ」
おばさんが申し訳なさそうに言う。

手にしていた紙は『トン汁無料券』。ゴール後にこれを食べることだけを
目指して走ったのに・・・・・・

   *    *    *

ふと、そんなことを思い出したら、目の前のバラエティ番組で
やっていることも分からなくなり、ただただ涙がこぼれる・・・。

「Kちゃん、何泣いてんの?」
ノムさんは、突然泣き出した嫁の行動にただただ慌てふためくだけだった。

「あのときの私がかわいそうで、悔しくて・・・」

ノムさん「・・・・・・・・・・・・」。

                                         (続)
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by 13staydream | 2009-02-09 11:16 | 戯言