猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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事件~紅の失踪  3

*再びお断り。下にある同タイトルの記事から読んでいただければ幸いです。








--一番あってほしくない希望ほど叶うのは、なぜだろう。
午後7時半もすぎたとき、私はようやく交番に入った。
「mmですが・・・」
「ああ、mmさん。届けは出てませんでしたけど・・・あぁ、まずは
 ご覧いただいた方がよろしいですかね。後ろにまわっていただけます?」
N巡査の話し方があまりにも軽いようにも思ったが、それどころではない。
まずは彼女に会いたい。
巡査が後ろと呼んだ場所に案内される。そしてまた軽い口調で
「間違いないですか?名前がわからないのですが・・・」







HONDA GB250。クラブマンとも言われている。
クラブマンには珍しい真紅のバイク。
バッテリーは抜かれ、ナンバープレートは思いっきり曲がって、
ガソリンタンクもかなり叩かれ、ライトもやたら下を向いている。
ほとんどただ同然で人に譲ってもらったのだが、乗るたびに好きになった。
冬になるたび動かなくなって、しばらく駐輪場においたままにしていた。
本当にいつ誘拐・・・いや、盗難されたのかも知らなかった。
警察からの突然の電話には本当に驚いた。
おそらくこのまま彼女とは別れることになるだろう。
直すにはあまりにもお金がかかりそうだ。


私は被害届にサインをして交番を出る。
きっと犯人は見つかるまい。見つけようともすまい。
それでも、いいと思う。

いつのまにか、失踪していた彼女はほぼ死体で見つかった。
でも私の記憶の中の彼女は今でも私とともに疾走している。



・・・なんてね。




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by 13staydream | 2006-02-16 01:04 | 戯言