猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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勝利の予感③

試合の前に少し戻る。
考えてみると彼女はすでに前売券を入手している。
しかも指定席だと言っていた。つまり一緒に観戦はできないのである。
そんなことはどうでも良いと言えば、どうでも良いのである。
私は私で指定席を購入する。それで、到着の電話を彼女にする。

「今、着いたよ。どこにいるの?」
「Cって入口の席にいるよ。どこにいるの?」
「じゃあ、そこにいてよ。これからそっちに向かって顔を出すよ」

そんなやりとりをして、メインスタンド席の裏側に向かう。
まったく逆サイドから入場したので、5分ぐらいかかってその場に到着する。

「やあ、ようこそカシマスタジアムへ」
もちろん、私はカシマスタジアムでも、鹿島アントラーズの人間でもない。
訳のわからぬ挨拶である。
「いやぁ、来ちゃいました」
「どう、改修後のスタジアムは?」
「大きいですね。きれいだし、女性用のトイレもたくさんあってすごい」
などと、どうでもよい会話。
「今日、勝てるといいですね」
「そうね。相手は下位だし、鹿島は比較的調子がよいから大丈夫だと思うけど、
 相性が悪いんだよね。心配なのはそこかな」
「えぇ~」
「おっと、そろそろ時間だね。それじゃ、また」

その場はそれで別れる。さぁ、試合開始だ。
終わったら、飯でも誘ってみるか。

          *         *

試合は前述させていただいた通り、鹿島が勝利する。
一通り、歓喜にわいた会場を後にして、落ち着いたところで
彼女に電話をしてみる。



「お疲れ様。いやぁ、勝ったね」
「勝ちましたねぇ、よかったです」
「ところで、今はどちら?」
飯はどこに行こうか。たいした店を知らない。





「もう帰りのバスです」

「あ、そう。早く帰らなくちゃね。お疲れ様、気をつけてね」
ってなわけで、なんとも肩透かしをくらって私も帰ったのである。

           *        *

と今回も事実に基づいた話ではあるのだが、かなり脚色してしまいまいました。
彼女は単なる同じ会社の人であり、さらには友達と来ていました。
あえてこの友人を登場させなかったのは作者の意図によるものであり、
私は私で友人と見ていた。彼女たちがすぐに帰る事も知っておりました。
勝手に話をふくらませたことをここにお詫びします。

でもって鹿島は勝利し、その上にいる3チームがすべて引き分けたことにより
勝ち点差がぐっとつまった。今年は優勝はできないと見ているが、やはり期待してしまう。

ちなみに、梅雨は明けたようだが、私の恋の予感はもう少し先のようだ。
ドラゴンボールで言うなら、亀千人が「もうちょっとだけ続くんじゃ」と言ったあの感じか。
いや、あそこから本当に長く続いたなあの漫画。むぅ。

                                           (了)
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by 13staydream | 2006-07-31 21:22 | 戯言