猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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灰色の脳 5 ~完結編

***5

もうダメだ。

夜になると空腹がおさまらない。
昨日は何をしていたんだっけ。

今は昼か。

誰かの声がする。うぅ、眠い。

でも、ここは大丈夫。今は眠ろう。
ここにいる限りは殺されることはないんだ。
不安と思うからこそ、不安になるんだ。

怖いことなんてない。そう、怖くない。

そう、プラス志向でいけば怖いものなんてないんだ。

なんだか眠気も覚めてきた。

意識が覚めてくると、さっきまでぼんやり聞こえてた人の声が
言葉として認識できるようになった。





「だから、やっぱりネズミが出たんだよ」

「そんなぁ、ネズミじゃなくて、fmさんが食べちゃったんじゃないの?」

「いや、fmさんは食べていなんじゃない?。見てよ、これ。
 この小っさいのは、どうみてもネズミの糞だろうよ。ましてや
 どう考えたって、この切り口はネズミが口でかじったもんだろう。
 こんな手のこんだことをして、fmさん、わざわざ自分のお菓子は
 食べないぞ」

「うん。確かに、こいつはネズミの仕業だなぁ」

「いつまでも、放っておいたら、気持ち悪い。誰かネズミ捕りとか
 買って来いよ。夜中にいつもいつもネズミが“エサ”をあさっていると
 思うと・・・、うげぇ」

そう、このやりとりだ。やはり僕は殺される。
怖い。あぁ、怖い。

でも、夜になってお腹がすくと忘れる。

やっぱり怖い。脳みそがまた灰色になる。



                       (了)
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by 13staydream | 2006-11-09 23:33 | 物語