猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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交差点 ~前編

【交差点】①道路などが交叉している地点。
②長渕剛の曲。アルバム『時代は僕らに雨を降らしている』に収録。

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寒くなってきた。
押入れの中から出したコートがかび臭い。

mmは出張のため、都内のホテルへ向かうところだった。
時間はもうすぐ日付が変わろうというころ。
明日は早く起きなければいけないな、と思いつつ
人通りの少ない大通り沿いをうつむきながら歩いていた。

その夜は移動日だけなので、友人と軽く酒を飲んだ
後だったので、少し気持ちよくなっていた。
睡眠時間はそれでも4時間ぐらいはとれるか。
起きれれば新幹線でまた寝れるし、大丈夫だろう。


少し先に交差点が見える。
あの交差点を超えればホテルもすぐだ。


    *           *

メガネ男はそろそろ帰りのことを考え始めていた。
今日は遅番。隣りには、いつもの上司がいる。
こいつは何を考えているのか分からない。いつも嫌味ばかり、
言っていることはどこか的を得ているようにも思うが、
何もそんな言い方しなくても、と思う。
正しいと思っても、なぜか否定される。
こんな仕事やめてやろうとも思うが、
やめたところで何をしたいのか分からない。
今日も疲れた。

さっさと仕事を終えて酒でも飲んで、さっさと寝たい。
ようやくこのじいさんとも会わずにすむ、明日は休みだ。

交差点は赤信号だ。
右から自転車の男が横切っていく。


  



  *           *

自転車の男はコンビニに寄って、家に帰るところだった。
近頃は冷えてきた。さっさと帰ろう。

2人の男が信号待ちをしている交差点を横切り横断する。
対抗車線からタクシーが、自分の方に曲がってきた。
「空車」の表示が見える。

気づいてはいたがタクシーをあまり気にせず横断していたが、
ゆっくりとはしていたもののタクシーのスピードがゆるむ気配がない。

まさか・・・。

    *            *

タクシーの運転手は、仕事に疲れていた。
何しろ、目がかすむ。もう仕事はやめようかと思う。
体が持たない。そろそろ隠居生活をしてもよい歳だ。
いずれにしても、さっき降ろした客で、今日は終わろう。
なんだか、孫の顔を思い出そうと思うがおぼつかない。

まだ仕事中なのに、もの思いにふけってしまった。
ふと気づくと目の前に自転車が・・・
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by 13staydream | 2006-11-25 19:09 | 物語