猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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カテゴリ:物語( 45 )

「こんにちは」
交番に、1人の男が訪ねてきた。歳は30~35歳といったところか。
ずいぶんやせぎすの頼りない男。
「はい、どうしました?」
永田さんが対応してくれている。
「あのぉ…盗難届ってこちらで大丈夫ですか」
「どんな内容なんだい」
やさしい笑顔で受け答えをする。

「いやぁ、実はバイクを盗まれまして……1カ月ほど前のことなんですけど……」
「あぁ、そうかい。じゃあ、そこかけて」
なんてこった。1カ月も前の盗難を今届けるのか。
小さな交番とはいえ、やることは山ほどあるというのに。市民なんてそんなもんだ。
「いやぁ、もうバイクが出てくることはないと思っているんですけど、
 一応届けたほうがよいなんて、友達も言うもんですから……」
自分でもわかっているなら、なおさら余計な仕事をさせてくれるな。
ここからは高木の仕事になる。
「じゃあ、そのときの状況を聞かせてください」
男を座らせ、高木もまずはノートを手にして腰かけ、できるだけ丁寧な言葉使いを
心がけて(永田さんが言うには私の言葉は冷たく感じるのだそうだが)応対する。
来てしまった以上は、規定にそった対応をしないといけない。

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by 13staydream | 2010-07-29 00:13 | 物語

これだけ、暑い日が続くと外に出ることすら嫌になる。
ただ、今夜は新宿まで行って酒を飲む予定だし、車で動けない以上はまずは徒歩で
家を出る。その途中に、少し忘れていた用事を思い出したので、だったらちょっと
立ち寄ってもそれほど時間もとられないだろうし、効率がよいだろうと思った。

mmは意を決して、真昼の強い日差しを受け、外に出た。

*           *

これだけ、暑い日が続くと外に出ることすら嫌になる。
男の家にはエアコンがなく、この暑さでさすがに購入すべきか悩んでいた。
いずれにしてもひどい暑さのため、家中の窓を全開にして下着姿でテレビを見ていた。
バタンという音が隣のアパートから聞こえた。
この暑いのに、兄ちゃんが歩いてどこかに行くようだった。

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by 13staydream | 2010-07-27 01:04 | 物語
~探偵の物語 後編

この男、この前だって1度独りで帰ってきたと思ったら、また出て
女を連れて帰ってくる。その少し後に再びその女を泊めていた。
しかも、もう1人の女を抱えながらのご帰宅だ。変人である。

ここ数年、こうして監視をし続けているが、とにかく次々とやってくる
女が変わる。2~3年前はほぼ同じ連中ではあったが、やはり女ばかり。
近頃は女が1人で泊まっていくことも珍しくない。それだって3人、いや
4人はいる……。場合によっては女2人連れである。

確かにこの男の監視は必要である気がする。こいつはいつか犯罪者になる。
家の中での出来事まで調査を依頼されていないが、十分に性的変質者の
可能性を秘めているのではなかろうか……。



そして、今私の目の前を通り過ぎていくのは、てっきり別れたのかと
思っていたアイツだ。

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by 13staydream | 2007-06-28 01:36 | 物語
――数週間前。

mmは軽く晩飯を終えて、いつものトーテムポールを後にしていた。
家に戻り、シャワーを浴びて、ベッドに入って本を読みはじめる。
めずらしく携帯メールに着信。すると、トーテムポールから

[戻ってこない?面白いことになっている]

と。一体どんな面白いことが?少し面倒だったが、
翌日もそれほど早くなかったので出向くことに。

そういうのが得てして、よい結果を生むことはない。
おそらくこの日のてんびん座の運勢も悪かったに違いない。

自転車を店の前につける。
「うわぁ、本当に来た!」
「なんだとぉ?」
カウンターには先ほどまではバーにいたバイトのR嬢が座っている。
ついでに彼女の目も座っていた。できあがっている。
「mmさ~ん!今夜、民宿mmに泊めてくださ~い」
「はぁ?」

最悪である。ついさっきまで店にいたとはいえ、ほとんどmmは酒が
抜けている。そして、面白いこととは、バイトを終えたR嬢がただ
酔っ払っているだけのことだったのだ。

「えぇ、じゃあ私は代行で帰ればいいんですかぁ?」
「帰ればいいだろ」

嫌がるmmをよそに何やかやで、結局R嬢はmm邸に泊まることに。
それにしても、mmだって一応“男”であるはずだが、何でこうも
気軽に……。いつか間違いがあっても知らんぞ。

そして、mmはこのとき決意した――。
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by 13staydream | 2007-06-22 20:25 | 物語

[今夜泊まってもいい?]
男は車から降りると携帯を片手にメールを見ていた。


またか…。私はその男を少し離れたところから監視をしている。
そう、私は探偵を生業としている。ただこの依頼がちょいと
変わっている。この男の浮気調査などを調べるわけではなく、
ただ素行調査。それも周りの人の評判などの聞き込み不要。
ただ動きを見ていればよいというものなのである。

それにしても、この男は一体何者なのか…。犯罪者なのかもしれない。

おそらく、あのメールを見る限り今夜も誰かが泊まりにくる。
帰ってきた男は、すぐさま独りで家を出ていく。どうやら、
毎晩のことだが飲みにでも行くのだろう。

まもなく24時というころ、男は独りで帰ってきた。メールの女と
一緒ではなかったようだ。これで今日の仕事は終わりかと期待したが、
仕方がない。私はそのまま監視を続けた。

すると、その30分後――。
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by 13staydream | 2007-06-18 14:19 | 物語

TRAIN-TRAIN 第3話


隣の疲れたサラリーマンも立ち上がって、電車を降りた――。


この時期はどうしても忙しい。それでも慣れてきていただけに今年は早く帰れる
と思っていたが、やはりあまかった。仕事は夜中3時すぎまでかかり、そこから
宿をとるつもりだったが、ともに仕事をしていた奴らが軽く飯を食おうという
ことになり、歌舞伎町あたりをうろついた。この街はやっぱり昼も夜もない。

先日の飲みすぎでそれほど酒を飲みたくないmmは瓶ビールをグラスにそそぐ。
これからの仕事の進め方を確認しあい、ほどなく5年ほど前の昔話で盛り上が
る。酒はほとんど飲んじゃいないが、もう徹夜状態であるから少しでも効く。気づ
くと5時である。街を歩くサラリーマンは出勤なのか、帰りなのか・・・・・・一体どん
な人たち?同じことをみんな思っているのかもしれない。結局、始発も動き出し
ている時間なので宿はとらず、2時間かけて自宅に帰ることにする。朝も早いた
め特急は動いていない。わざわざ特急を待つのもアホらしいから、めずらしく鈍
行に乗った――。

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by 13staydream | 2007-04-22 22:59 | 物語

TRAIN-TRAIN 第2話


――大勢の女子高生を見送り、アキエは電車に乗り込んだ。

「おはよ」
「おはよう」
アキエは電車に乗ると同じクラスのフユミの姿を確認した。2人ともこの
春から女子大生になったばかり。手には真新しいプラスチックケース。中には
まだ大学案内資料まで入っている。それまでの高校生活とは違って、一気に
自分が大人びた感じになる。はじめての1人暮らしもその気分を助けている。

「あっ、見て。あの彼、昨日もいたよね。うちの大学の人でしょ。
 かっこよくない?」
「え~、フユミはああいう人が趣味なんだ。」
「えぇ、だめ?友達になりたいな。どこのサークルに入ってるんだろ」
「後でもつけてみれば」
「やだよ。ストーカーみたいじゃん」
少し離れたところに立つ青年を見ながら2人は声をひそめて話す。

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by 13staydream | 2007-04-15 17:10 | 物語

TRAIN-TRAIN 第1話

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここは天国じゃないんだ かと言って 地獄でもない
いい奴ばかりじゃないけど  悪い奴ばかりでもない

                 THE BLUEHEARTS
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ルイス・ハミルトンがマレーシアでスターの片鱗を見せ、
マッサが助演男優としての配役が決定した日から2日後の朝。


まだ、このラッシュアワーには慣れない。
入学式が終わり、高校に通うようになって数日、
私は通学のため、電車の中にいる。そして、今日もその電車の
中で人ごみにまみれ窮屈にしている。周りを見るとやっぱり窮屈
にしているのに、休み時間の教室と変わらない大声で話している
私と同じ制服の女子高生たちが騒いでいる。これなら携帯電話で
申し訳なく話しているおじさんの方が、迷惑じゃない。おばさん
たちはうるさいとか言っているけど、女子高生だって同じじゃな
いの。

目の前に座って寝ているおじさん――。朝から疲れきって寝ている。
これから今日一日大丈夫なのかしら。サラリーマンなんて・・・

「ハルちゃん、おはよ」

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by 13staydream | 2007-04-13 01:47 | 物語
――時間を戻して。

「あれぇ、誰だっけなぁ」

結構、友人の結婚式をきっかけに恋が芽生えるなんて話はざらにある。
いや、そう聞くだけで実際に進展があるなんて思ってもいなかった。
確かに「彼女がほしい」そんな目標は常に公言しているわけだが、それを
口にすることで、あらたな光が見えてくるのである。
つまり、今回の結婚式の2次会を受けたのはmmの意思だが、依頼はTKからだ。
すべて決定権が自分にあるのではない。友人はおそらくmmに新たな出会いを
くらいの軽い気持ちはどこかにあったかもしれない。TKという友人の影響で
mmは新たな出会いが生まれる――それが現実になることだって、稀にある。

「思い出したっ!」
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by 13staydream | 2007-03-27 00:46 | 物語

魔封波返し ~その4

 *                      *

ノムさんは、すぐにそいつを取り出してきて、mmに渡した。

mmはそいつをかかえて帰る。


翌朝――。

結局、走りはしなかったのだが、目標達成すべく買い出し。

いつもの引きこもりでいる休日とは同じ自宅にいるでも――違う。


そう、そしてmmの目標とは――。

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by 13staydream | 2007-03-25 01:23 | 物語