猫背でもサルはサル。


by 13staydream
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カテゴリ:物語( 45 )

灰色の脳 5 ~完結編

***5

もうダメだ。

夜になると空腹がおさまらない。
昨日は何をしていたんだっけ。

今は昼か。

誰かの声がする。うぅ、眠い。

でも、ここは大丈夫。今は眠ろう。
ここにいる限りは殺されることはないんだ。
不安と思うからこそ、不安になるんだ。

怖いことなんてない。そう、怖くない。

そう、プラス志向でいけば怖いものなんてないんだ。

なんだか眠気も覚めてきた。

意識が覚めてくると、さっきまでぼんやり聞こえてた人の声が
言葉として認識できるようになった。

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by 13staydream | 2006-11-09 23:33 | 物語

灰色の脳 4

***4

隣りの家で強盗事件が起きた2日後、信じられないことが起こった。

強盗事件は連続強盗事件になった。
次の被害宅は、わがmm家。そんなバカな。
あれだけ騒ぎを起こしておいて、隣りのわが家に入るなんて。
もちろん施錠はしていた。しかし、考えが甘すぎたのか。

盗まれたものは、やはりたいしたものはない。
でも、手口はどうやら前回と同じ。確かに人間の仕業とは思えない。
なんなんだ、このギザギザは。一体どのような手口で作られるのだ。

そのとき、mmの視線はある一点に集中する。

隣りの家で起こった時にはつかめなかった情報だが、
私の家での犯行において、犯人は重大なミスを犯していた。
おそらく指紋は残っていない。でも、犯人は十分すぎる“証拠”を残していったのだ。

(続)
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by 13staydream | 2006-11-06 11:54 | 物語

灰色の脳 3

例によって続きとなっているため、下の記事から読んでいただけると幸いです。


***3

僕は食事をしたのだろうか。
どうしても忘れやすい。
忘れやすいから、とても不安だ。

今日も脳みそが灰色になっていく。

今なら覚えている。こんなことを続けていれば
きっと僕は殺される。友達がそうだった。
そのとき、僕は彼に注意したのに、彼は守れなかった。
今は注意した僕が守れそうにない。
今覚えたことをすぐ忘れる。僕はニワトリか?

きっとあのときの彼は今の僕と一緒だったのだ。
夢を見ているような、あぁ怖い。
たぶん、怖いのは人。

新聞を見れば毎日のように殺人事件。
凶器は包丁?ナイフ?拳銃?
でも、本当に怖いのは人。
包丁もナイフも拳銃も、扱うのは人。

だから、人が嫌い。

脳みそだけじゃなく、僕の視界に入るすべてが灰色に見えてくる。

・・・嗚呼。


                                     (続)
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by 13staydream | 2006-11-02 00:31 | 物語

灰色の脳 2

以下、1つ下の記事からの続きです。もしここから読もうとされる方は
できるなら1つ下の記事から読んでいただければ幸いです

***2

mmは目を覚ます。なんだか騒がしい。
どうやら隣りの家らしい。会えば挨拶はする程度の家族が住んでいる。
面倒はごめんだから、気にしないようにしよう。ところが、近所の人たちが、
そこに集まってくる。嫌でも何が起こっているのかが聞こえてきた。
「強盗かしら。やっぱり物騒ね」
「そうですね。施錠はしっかりしなきゃいけませんね」
確かにこの辺は物騒なのだ。2年前には私の部屋にも誰かが入ろうとした形跡があり、
警察沙汰になったことがある。ついこの前はバイクも盗まれた。
「mmさん、お宅も気をつけたほうがよいですよ」

一体、何があったのか。探偵気取りのmmはその事件に興味を示す。
そして判明する。やはり強盗があったのだという。
盗まれたものはたいしたものではなかったらしい。
現金も取られていなかったのだそうだ。
ただ、窓ガラスがやたら細かに刻まれている。
例えば鈍器だったり、鋭利な刃物で割られたものとは、まったく違う。
つまり、その繊細な傷跡はどのようにしてつけられたものかが不明。
指紋は見つからない。

一体犯人は何者なのか。そして、その目的は・・・。

皆目検討がつかない--。



                                       (続)
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by 13staydream | 2006-11-01 01:03 | 物語

灰色の脳

***1

なんだか人が嫌いになってきた。

脳みそが灰色になっている。
重苦しい。何も考えたくない。
いままで考えていたことが思い出せない・・・。

ポアロは灰色の脳細胞で難事件を解決したが、僕はまるで逆だ。

すべてが嫌になる。誰にも会いたくない。
怖い。そう、怖い。

怖いのはきっと言葉。

言葉が飛び交う昼間は起きている心地がしない。
白昼夢という言葉の意味を知りたい。

だから、夜は眠れない。
いや寝ているのだろうか。
今が夢の中なのだろうか。


・・・なんだか空腹だ。

                                      (続)
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by 13staydream | 2006-10-30 04:01 | 物語