コーヒーと嘘と胃袋 ~後編
2007年 04月 05日
こんなに女性と過ごすのはいつ依頼だろう。
話もどこかぎこちないものだったかもしれない。
知り合いの白髪のおじさん(どこぞの社長じゃないよ)には
「お似合いの2人だね」となまった言葉で冷やかされる。
さすがに、私は苦笑い。申し訳なく彼女の顔も見れない。
夜――。
最後の予定をこなして、彼女を送り届ける。
* *
その後、私は少しだけ仕事をして、今は家路に向かう車の中にいる。
もう、0時近い。いつもはこんな時間で飯抜きなら、空腹でたまらない。
一体、私に何があったのだ・・・・・・。なぜ、食欲がない。この気持ちは何なんだ。
思い出す。思い出せ。恋か。いや・・・・・・。
また、やってしまったのだ。そう自ら蜘蛛の巣にまた・・・・・・はまった。
ライオンの群れの中に、「やあ」とあいさつに来たシマウマだ。
彼女と合流後に、こなした予定先のいくつかでコーヒーを出された。
私はコーヒーをまずいとは思わないのだが、飲むと誰かにひどく怒られたときのような
つらい思いの胃の痛さを感じるのだ。そう、この感覚はまさにそれそのもの。
どうやら恋ではなかったらしい。
私の胃袋よ、もっと強靭たれ――。貪欲たれ――。
明日も早いから今夜は酒を抜いて軽い飯にしようと考え、牛丼屋へ向かった――。
くだらないB級雑誌に載っていた今年の私の運勢はよかったんだっけかな?
(終わり)
※Mr.Childrenの曲を一部引用させていただきました。
by 13staydream
| 2007-04-05 00:47
| 戯言